前回、前々回と過去から現代までの様々な
ワイパーの姿を紹介してきましたので、今回は
未来のワイパーがどうなっていくのか調べてみます。
まずは、水滴をゴムで拭き取る、という古から続く
手法を根本から変える研究を紹介しましょう。
ハイテクワイパーの方々の登場です。
高周波ワイパー
(これは高周波ブレードです。
全然関係ないですがかっこいいですよね。)
1995年には旭硝子株式会社が、2007年には
トヨタが出願していた特許というのが
高周波でガラスを振動させ、ガラス面上の小さい
水滴を集めて大きな水滴に変えることで、
その自重で落下させたり、走行による風圧で
飛ばしたりする
というものみたい。
一眼レフが搭載するセンサークリーニング機能
みたいなイメージですかね。センサーを
振動させて、埃を落とすってやつなんですが。
初代セルシオがドアミラーにこれを搭載していた
みたいですね。フロントガラスは大きいので
振動させるのも大変なんでしょう。
超音波ワイパー
2013年にマクラーレンが開発中と発表したのが
超音波ワイパーです。
超音波をフロントガラスに流し、物質を浮かせる
効果を発生させ、水滴などを寄せ付けないという
仕組みのようです。
どうやら戦闘機由来の技術みたいで、2015年には
搭載予定だったようですが、10年以上経った今も
実用化していないのを見ると…。
高周波ワイパーが付着したものを浮かせるのに対し、
超音波ワイパーはそもそも付着しないようにする
っていう発想みたい。
レーザーワイパー
色々話題が尽きないテスラもなにやら研究して
いるようです。
テスラが2019年に特許出願していたのが、
レーザーワイパーです。
フロントガラスに付いた汚れをセンサーで感知し、
ボンネット付近に装備した発射口からレーザーを
照射することで、汚れを焼き切るというもの。
先進的なテスラらしいアイデアですね。
汚れはともかく、一番大事な水滴はどうすんのって
思っちゃいますけど。ジュワっと蒸発させるのかな。
ちゃんと人に影響がないようにコントロールは
するんでしょうが、果たして…。
ハイテクワイパーまとめ
どのみち、これらの技術は実用化には至らないん
じゃないかなと思います。
どの技術も、水滴と汚れ両方には対応できなさ
そうだし。駐車中にずっと作動させておくわけ
にもいかないだろうし。
なんでも行けるのがゴムワイパーなので。
併用っていう手もあるんだろうけど、コストを
考えると…ってことになりそうですよね。
というかもう、ゴムワイパーでよくないか?
以上の3つが実現自体はできているけど、実用化
には至っていない未来のテクノロジーですね。
実用化されている視界確保テクノロジー
ここからはワイパーにとらわれず、実用化
されている視界確保の技術を紹介していきます。
撥水コーティング
皆さん1番お世話になっているのでは。
色んなメーカーさんが出してくれていますね。
私はガラコさん使ってます。
撥水するだけで通常よりも視界が良好になるし、
ものによっては走行風で水滴を飛ばせるくらい
撥水が強いものもあります。
ある程度の車速と定期的な塗りなおしが
必要ですが、ほんとにワイパー要らずですよ。
超撥水コーティング
その名の通り超撥水するコーティングで、
そもそも水滴が付着しないようにするものです。
超音波ワイパーに近いね。
ただ、耐久性に非常に難ありで、あまり普及は
してないようです。
動画で見たことありますがすごいですよ。
皆さんも調べてみてください。
親水コーティング
親水コートドアミラーをオプションで用意して
くれるメーカーさんもいますよね。
ドアミラーは走行風が当たらないので、撥水しても
水滴が残りやすいんです。
なのでドアミラーに施工する方が多いのではないかと。
ヒーテッドドアミラー
ドアミラーに電熱線が仕込んであり、熱で水滴や
曇りを取るものです。
これがあればドアミラーワイパーは要らないですね。
ウォッシャーヒーター
ウォッシャー液をあらかじめ温めておき、霜を
効率よくとるものです。
積もった雪やカチンコチンの氷には効きにくい
らしい。間違っても熱湯かけちゃだめですよ!
まとめ
とまあ、調べた限りではこんな感じです。
それにしても、ゴムで拭き取るってとこは
相変わらずですが、色々便利になりましたね。
個人的には、超撥水コーティングに耐久性を
持たせるってのが1番有望かなーって思います。
皆さんも一発当てたいなら、ワイパーに代わる
アイデアを考えるのがいいかもですよ?
今回でワイパーの話は終わろうと思ったんですが、
もうちょっと語り足りないので、次回で最後にしようかな。
ワイパーの話でどんだけ引っ張るんだよって感じ
ですが、よければもう少しお付き合いください。
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